タイタンの妖女

そろそろ新しいジャンルをひとつ増やしてみましょう。


SFの中では古典に属するような作品らしい。
簡潔に内容を説明すると…
未来を見通す能力を得た男と、彼に反抗する男女の物語…なのか?
ちょっと深すぎて表現が出来ません。


ともかく、読み進めるうちにひたすら辛く悲しくなってくる。
300ページをかけて絶望と無常を味わい、
最後の10ページで掌いっぱいの幸せをすくい上げる、そんなお話。


爽快やスリルを求めてこの本は読んではいけない。
ここには、人が人として生きるに必要な心構えと、スパイシーな皮肉と、
そして地球への愛が詰まっている。


そんな本でした。
文学というよりは、哲学的な側面が多分に含まれているという印象。
ところどころに、恐ろしいほどのセンスが感じられる逸品でした。
忘れた頃にもう一度読んでみたいと思います。


…うむ、内容が無い(笑
えー、次は多分、絡新婦の理(京極夏彦)か、既読の何かになるかと思います。